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資産運用・投資

個人のインフレ対策は何をすればいい?6つの手段を「100万円が5年でいくらになるか」で比べた

公開: 更新: 読了目安 11分
個人のインフレ対策は何をすればいい?6つの手段を「100万円が5年でいくらになるか」で比べた
相談者
物価がどんどん上がって、貯金だけだと不安です。何をすればいいですか。
あかり
手段は6つあります。ただ、どれが正解かは人によって違います。まず、それぞれが何を守ってくれるのかを見ていきましょう。

この記事でわかること

  1. この5年、物価は上がり続けた。普通預金はほとんど動かず、置いていかれた
  2. 金・株式・マンションはいずれも物価を上回った。伸び幅は記事中の早見表のとおり
  3. 国の利上げでは預金は守れない。先に上がるのは借りる側の金利
  4. 6つの手段は「何を守れて、何を守れないか」がそれぞれ違う
  5. 借りたお金で買えるのは、6つのうち不動産だけ

まずは早見表。この5年で何が物価に勝ったか

インフレ対策というと身構えますが、やることは1つです。今、現金・預金で持っているぶんのうち、当面使う予定のない分を、物価と一緒に値上がりするものに移す。それだけです。

預金のままだと、金額は変わらないのに買えるものが減っていきます。だから「減らないもの」ではなく「物価と一緒に上がるもの」に移す必要があります。

個人が選べるのは、株式・投資信託、金、外貨、個人向け国債、不動産、REITの6つです。万能なものはなく、値上がりに強いものは値動きも大きく、元本が減りにくいものは物価に追いつきにくい、という関係にあります。

100万円を5年置いた場合の金額。金283万円、株式189万円、外貨151万円、不動産142万円、普通預金100万円。点線が物価の112万円
2020年末を100万円として、5年後にいくらになっていたか
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」/日本取引所グループ「TOPIX」/田中貴金属工業「金価格推移」/国土交通省「不動産価格指数」
100万円を5年置いたら、いくらになっていたか(2020年末→2025年末)
  • 金(ゴールド)

    5年後の金額
    283万円
    倍率
    2.83倍
    物価(112万円)と比べて
    大きく上回った
  • 株式(TOPIX)

    5年後の金額
    189万円
    倍率
    1.89倍
    物価(112万円)と比べて
    上回った
  • 外貨(米ドル)

    5年後の金額
    151万円
    倍率
    1.51倍
    物価(112万円)と比べて
    上回った
  • 不動産(マンション)

    5年後の金額
    142万円
    倍率
    1.42倍
    物価(112万円)と比べて
    上回った
  • 普通預金

    5年後の金額
    約100万円
    倍率
    約1.00倍
    物価(112万円)と比べて
    置いていかれた
  • (同じものを買うのに必要な額)

    5年後の金額
    112万円
    倍率
    1.12倍
    物価(112万円)と比べて
    ─
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」/日本取引所グループ「TOPIX」/田中貴金属工業「金価格推移」/国土交通省「不動産価格指数」/日本銀行「東京市場 ドル・円 スポットレート」/日本銀行「預金種類別店頭表示金利」
あかり
早見表だけ見ると「金がいちばん」に見えます。ただ、金は利息も配当も生みません。持っている間は増えないので、順位ではなく性質で見てください。

では何を基準に選ぶのか。伸びた順ではなく、自分が何を守りたいかから決めます。値上がりを狙うのか、元本を減らしたくないのかで、選ぶものが変わります。

値上がりを狙うなら株式・金、元本を減らしたくないなら個人向け国債という選び方の対比図
値上がりを狙う手段と、元本を守る手段の対比

国の利上げでは、預金は守れない

政策金利が上がると、先に上がるのは借りる側の金利で、預金の金利は遅れて少ししか上がらないことを示した図
政策金利・ローン金利・預金金利が動く順番
相談者
金利が上がったとニュースで見ました。待っていれば預金も増えませんか。
あかり
残念ながら、増え方が桁違いです。日本銀行が決める金利と、私たちの預金金利は別々に動きます。

用語の意味

政策金利せいさくきんり
日本銀行が決める金利の基準です。2026年6月に引き上げられ、7月の会合では据え置かれました。

預金の金利は、この4年で大きく上がりました。倍率だけを見れば劇的です。ところが物価も同じ期間に上がっていて、上がり方の桁が違います。

普通預金の平均金利の推移。2022年4月0.002%から2026年8月0.306%へ上昇したが、物価上昇率1.9%の線には届かないことを示した折れ線グラフ
普通預金の平均金利が、この4年でどう動いたか
出典: 日本銀行「預金種類別店頭表示金利」
普通預金の平均金利の推移
  • 2022年4月

    普通預金の金利
    0.002%
  • 2025年4月

    普通預金の金利
    0.182%
  • 2026年8月

    普通預金の金利
    0.306%
出典: 日本銀行「預金種類別店頭表示金利」

物価高への給付金は、受け取ったその年の家計を助けます。ただし物価の上昇は毎年続きます。

あかり
金利のニュースを見ても、物価の伸びのほうが大きければ目減りは続きます。

物価と預金金利は、これだけ離れている

2026年の前年比。物価の上昇1.9%、定期預金0.447%、普通預金0.306%を示した横棒グラフ
物価の上がり方と、普通預金・定期預金の金利
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」/日本銀行「預金種類別店頭表示金利」
物価と預金金利(2026年)
  • 物価の上昇(消費者物価指数 総合)

    年率
    +1.9%
    時点
    2026年7月
  • 定期預金の金利(1年・1千万円以上)

    年率
    0.447%
    時点
    2026年8月
  • 普通預金の金利

    年率
    0.306%
    時点
    2026年8月
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」/日本銀行「預金種類別店頭表示金利」

一方で、給料は伸びています。厚生労働省の毎月勤労統計によると、直近の実質賃金は前年同月を上回りました。物価を差し引いても手取りの価値が増えている状態です。

あかり
追いついていないのは給料ではなく、預金のほうです。

何もしないと、いくら減るのか

2020年に100万円で買えたものが年を追うごとに減っていく推移。2026年には88.3万円分になることを示した折れ線グラフ
消費者物価指数から計算した、100万円で買えるものの量
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」
100万円で買えるものの推移
  • 2020年

    消費者物価指数
    100.0
    100万円で買えるもの
    100.0万円
  • 2022年

    消費者物価指数
    102.3
    100万円で買えるもの
    97.8万円
  • 2024年

    消費者物価指数
    108.5
    100万円で買えるもの
    92.2万円
  • 2026年

    消費者物価指数
    113.2
    100万円で買えるもの
    88.3万円
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」
あかり
残高が目減りする、という話ではありません。口座の数字はそのままです。減ったのは、その数字で買えるものの量です。

だからといって、全額を投資に回す必要はありません。急な出費や収入が止まったときに使うお金は、値動きのないところに置いておく必要があります。目安は生活費の半年分です。

あかり
生活費の半年分は、値動きのないところに置いたままにしてください。

個人ができるインフレ対策6選

6つの手段の性質。値上がりを狙う株式・金、元本が減りにくい個人向け国債、借入が使える不動産の対比図
値上がり・元本・借入という、3つの性質の違い

ここからが本題です。6つの手段を、同じ順番・同じ項目で並べます。

① 株式・投資信託

守れるのは、じわじわ続く物価の上昇です。企業は仕入れ値が上がれば売値を上げるため、業績が物価に合わせて増えていきます。

2020年を100としたときの株式(TOPIX)と物価の動き。株式は189まで上昇し、物価は112にとどまることを示した折れ線グラフ
TOPIXと物価を、2020年末を100としてそろえた比較
出典: 日本取引所グループ「TOPIX」/総務省統計局「消費者物価指数」
TOPIXと物価の推移(2020年末を100として)
  • 2020年

    株式(TOPIX)
    100
    物価
    100
  • 2022年

    株式(TOPIX)
    105
    物価
    102
  • 2024年

    株式(TOPIX)
    154
    物価
    109
  • 2025年

    株式(TOPIX)
    189
    物価
    112
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」/日本取引所グループ TOPIX

5年でどうなったかは早見表のとおりです。向いているのは、長く使う予定のないお金がある人です。

② 金(ゴールド)

守れるのは、通貨そのものの値打ちが下がる場面です。金は世界共通で価値が認められているため、円が弱くなると円建ての価格が上がります。

2020年を100としたときの金と物価の動き。金は283まで上昇し、物価は112にとどまることを示した折れ線グラフ
金の年平均小売価格(税抜)の推移
出典: 田中貴金属工業「金価格推移」
金の年平均小売価格(税抜)
  • 2020年

    1グラムあたり
    6,122円
    2020年を100として
    100
  • 2022年

    1グラムあたり
    7,649円
    2020年を100として
    125
  • 2024年

    1グラムあたり
    11,718円
    2020年を100として
    191
  • 2025年

    1グラムあたり
    17,302円
    2020年を100として
    283
出典: 田中貴金属工業「年次金価格推移」

5年の伸びは6つの中でいちばん大きくなりました。向いているのは、資産の一部を分散させたい人です。

③ 外貨

守れるのは、円が安くなる場面です。2026年7月末の時点で、円は数年前より安くなっています。

守れないのは、為替が逆に動いたときです。円が強くなれば、外貨のままでも円に戻すと目減りします。

向いているのは、資産が円だけに偏っている人です。日本に住み、円で給料をもらい、円で貯金しているなら、資産の一部を別の通貨にしておく意味があります。

④ 個人向け国債

守れるのは、元本です。国が発行し、途中で解約しても元本は戻ります。値下がりの心配がない点が、ほかの5つと決定的に違います。

個人向け国債 固定5年(第185回・2026年8月募集)
  • 基準金利

    年率
    2.11%
  • 利率(税引前)

    年率
    2.06%
  • 利率(税引後・税率20.315%で計算)

    年率
    約1.64%
  • 物価の上昇(2026年7月)

    年率
    1.9%
出典: 財務省「個人向け国債」発行条件

税引前の利率だけを見れば物価を上回ります。ところが税金が引かれると、物価を下回ります。

向いているのは、数年以内に使う予定があるお金を、預金より少しでも増やしたい人です。

⑤ 不動産

守れるのは、長期の物価上昇です。ただし「どの不動産か」で結果が大きく変わります。上の表のとおり、同じ不動産でもマンションの1部屋と土地では倍近い差がありました。

2010年を1倍としたときの2025年の水準。マンション2.18倍、家ぜんたい1.45倍、一戸建て1.20倍、土地1.19倍を示した横棒グラフ
マンション・一戸建て・土地を、2010年を1倍としてそろえた比較
出典: 国土交通省「不動産価格指数」
不動産の種類別(2010年を1倍としたときの2025年)
  • マンションの1部屋

    2025年
    217.8
    15年で
    2.18倍
  • 家ぜんたい

    2025年
    144.7
    15年で
    1.45倍
  • 一戸建て

    2025年
    120.3
    15年で
    1.20倍
  • 土地

    2025年
    118.7
    15年で
    1.19倍
出典: 国土交通省「不動産価格指数」(住宅)

6つの中で不動産だけにある性質が、借りたお金で買えることです。物価が上がると、返す金額は変わらないのに、そのお金の値打ちが下がります。ただし借入は返せるかどうかで決めるもので、金額の試算は不動産の記事にまとめています。

⑥ REIT

REIT(リート)は、多くの人からお金を集めて不動産に投資し、その賃料を分配する商品です。証券口座があれば数万円から買えます。

守れるのは、不動産と同じ長期の物価上昇です。守れないのは、借入による負担の目減りです。借りているのは運用会社であって、自分ではないためです。

現物の不動産とREITの違い
  • 借入が使えるか

    現物の不動産
    使える
    REIT
    自分では使えない
  • いくらから

    現物の不動産
    数百万円〜
    REIT
    数万円〜
  • 現金にする速さ

    現物の不動産
    数か月
    REIT
    その日のうち
  • 手間

    現物の不動産
    管理会社に任せられる
    REIT
    不要
出典: 編集部作成(現物不動産とREITの性質の比較)
あかり
どれをどれだけ持つかは、年齢と、そのお金をいつ使うかで変わります。基礎から順に押さえたい方は、TAPPが開いている無料のセミナーがあります。

NISA・iDeCoは入れ物であって、手段ではない

制度の内容(2026年度時点)

NISAニーサ
投資で得た利益に税金がかからない制度です。年間の投資枠と生涯の上限が決まっています(2026年度時点)。金額は下の表のとおりです。
iDeCoイデコ
自分で作る年金です。掛けた金額が所得から差し引かれるため、その年の税金が減ります。ただし原則60歳まで引き出せません。
NISAとiDeCoの違い(2026年度時点)
  • いつ引き出せるか

    NISA
    いつでも
    iDeCo
    原則60歳まで不可
  • 税金の優遇のしかた

    NISA
    利益に税金がかからない(非課税)
    iDeCo
    掛けた金額が所得から差し引かれ、その年の税金が減る(所得控除)
  • 年間の上限

    NISA
    360万円
    iDeCo
    職業により異なる
出典: 金融庁 NISA特設ウェブサイト/iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)

NISAやiDeCoは、それ自体が投資先ではありません(いずれも2026年度時点の制度です)。中に何を入れるかは自分で決めます。上の6つのうち、株式・投資信託・REITはこの器に入れられます。

あかり
器を用意しただけでは何も起きません。中に何を入れるかは自分で決めます。

よくある失敗は4つ

38歳のAさんの事例。値上がりを聞いてまとめて金に替えたところ、買った日がたまたま高い日だったことを示した図
Aさんがまとめて金を買ったときに起きたこと
出典: 田中貴金属工業「金価格推移」

手段を選んだあとに起きる失敗は、いくつかの型に絞られます。どれも「知らなかった」だけで起きるもので、覚えてしまえば避けられます。

① まとまったお金を、一度に全部入れてしまう

いちばん多い失敗です。手元にある額をそのまま一度に入れてしまう。

38歳の会社員Aさんの例で考えます。金が値上がりしていると聞いて、貯めていたお金をまとめて金に替えました。ところが金の値段は、同じ年のうちでも高い日と安い日で大きく開きます。買った日がたまたま高い日だったため、しばらく含み損を抱えることになりました。

避け方は単純で、買う日を分けます。毎月1万円ずつのように決まった額を買い続けると、高い日には少ししか買えず、安い日には多く買えるので、平均するとまん中あたりの値段で買えます。

② 税金を引く前の利回りで比べてしまう

商品の説明に出てくる利回りは、ほとんどが税金を引く前の数字です。実際に手元に残るのは、そこから約20%が引かれたあとの金額になります。

40歳の会社員Bさんは、個人向け国債の利率が物価を上回っていたので「これで守れる」と考えました。ところが受け取るときには税金が引かれます。手元に残る利率で見ると、物価には届いていませんでした。

税金が引かれるのは国債だけではありません。株式でも投資信託でも、増えた分には同じく約20%がかかります。

③ 円安で増えた分を、増えた「実力」だと思ってしまう

外貨を持っていると、円安が進んだときに円に直した金額が増えます。2026年7月末の時点では数年前より円安なので、ドルを持っていた人の口座の数字は増えています。

ただし、増えたのは円に直したときの見た目だけで、持っている1ドルの中身は変わっていません。円が元の水準に戻れば、増えた分はそのまま消えます。

④「不動産はインフレに強い」を、どの物件でも成り立つと思ってしまう

不動産がインフレに強いと言われるのは、物価が上がれば家賃も上がる、という前提があるからです。ただ、この前提は全国どこでも成り立つわけではありません。

総務省の消費者物価指数で6年分を見ると、物価は大きく上がった一方、全国の民営家賃はほとんど動いていません。東京都区部は物価並みに動いていますが、全国平均は伸びていません。伸び幅は上の表のとおりです。

物価と家賃の伸びはそろっていない
  • 物価(消費者物価指数 総合)

    伸び
    +14.2%
    期間
    2020年7月→2026年7月
  • 全国の民営家賃

    伸び
    +1.4%
    期間
    2020年7月→2026年7月
  • 東京都区部の民営家賃

    伸び
    +1.8%
    期間
    前年同月比(2026年7月)
  • 全国の民営家賃

    伸び
    +0.6%
    期間
    前年同月比(2026年7月)
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」

つまり「不動産だからインフレに強い」のではなく、家賃が上がっている場所の物件だから強い、が正確です。

あかり
失敗の多くは、商品選びではなく買い方で起きています。

投資より確実なのは、固定費を減らすこと

37歳のCさんの事例。投資の前に毎月の固定費を見直すと、減った分は確実に手元に残ることを示した図
Cさんが投資の前に固定費を見直した場合

37歳のCさんは、投資の前に固定費を見直しました。投資は増えるかどうか分かりませんが、支出の削減は確実に手元に残ります。毎月の固定費をいくら減らすと、運用の利回り何%にあたるかを下の表にしました。

固定費の削減は、利回り何%にあたるか(100万円を運用した場合)
  • 3,000円

    年間
    36,000円
    同じ効果を出す利回り
    3.6%
  • 5,000円

    年間
    60,000円
    同じ効果を出す利回り
    6.0%
  • 10,000円

    年間
    120,000円
    同じ効果を出す利回り
    12.0%
出典: 自社試算。毎月の削減額を100万円に対する利回りに換算したもの

見直す順番は、金額の大きいものからです。住居費、保険、通信費、サブスクリプションの順に確認すると効率が良くなります。

あかり
投資は増えるかどうか分かりませんが、減らした固定費は確実に残ります。

年代で変わるのは、待てる時間の長さ

年代ごとの考え方。20〜30代は値動きのあるものを多めに、40〜50代は併用、60代以降は元本が減りにくいものを厚めに
年代ごとの、使うまでの時間と組み方の目安

株式や金は、途中で値下がりします。この年代なら、下がってから戻るまで待てる時間があります。この待てる時間の長さが、年代によって選び方が変わる理由です。

まず生活費の半年分を預金で確保し、残りを制度の中で積み立てるところから始めるのが、迷いにくい順番です。

ハイパーインフレは来るのか

ハイパーインフレは、物価が短期間に何倍にもなる状態を指します。今の日本の物価上昇とは、桁も性質も別のものです。

日本の物価上昇率の推移
  • 2021年

    前年比
    -0.2%
  • 2022年

    前年比
    +2.5%
  • 2023年

    前年比
    +3.2%
  • 2024年

    前年比
    +2.7%
  • 2025年

    前年比
    +3.1%
  • 2026年7月

    前年比
    +1.9%
出典: 総務省統計局「消費者物価指数」

ここ数年の物価上昇率は、上の表のとおりの水準で推移しています。ここから急に何倍にもなる展開は、今のデータからは読み取れません。

それでも備えるなら、円で価値が決まらないもの、つまり金や外貨、実物資産が候補になります。ただし起きる前提で資産を偏らせると、起きなかったときの機会損失が大きくなります。

あかり
起きる前提で資産を偏らせると、起きなかったときに損をします。分散の一部にとどめてください。

よくある質問

よくある質問

インフレ対策として最も効果的な方法は何ですか?

唯一の正解はありません。この5年で最も伸びたのは金でしたが、値動きも大きく、利息も生みません。

少額からでもできるインフレ対策はありますか?

あります。投資信託やREITなら数千円から始められます。

インフレ対策はいくらから始めるべきですか?

生活費の半年分を預金で確保したうえで、残った分から始めるのが目安です。すぐ使うお金まで投資に回すと、値下がりしている時期に取り崩すことになります。

預金は全額投資に回すべきですか?

回さないでください。急な出費や収入が止まったときに使うお金は、値動きのないところに置いておく必要があります。

住宅ローンはインフレ時にどうすべきですか?

物価が上がると、返す金額は変わらないのにお金の値打ちが下がるため、借りている側の負担は実質的に軽くなります。ただし変動金利で金利が上がると、返済額そのものが増えて相殺されます。

外貨を持つことはインフレ対策になりますか?

円が安くなる場面には効きます。ただし円が強くなれば逆に目減りし、円に戻すたびに手数料もかかります。

インフレ対策で節約以外にできることはありますか?

固定費の見直しと、NISAなどの制度(2026年度時点)を使うことです。毎月の固定費を少し削るだけでも、運用でそれと同じ額を稼ぐより確実です。

インフレに強い資産は何ですか?

この5年の実績では、金・株式・マンションはいずれも物価を上回り、普通預金だけが置いていかれました。倍率は記事中の早見表にまとめています。

まとめ

この記事の結論

  1. この5年、物価は上がり続けた。普通預金はほとんど動かず、置いていかれた
  2. 金・株式・マンションはいずれも物価を上回った。伸び幅は記事中の早見表のとおり
  3. 国の利上げでは預金は守れない。先に上がるのは借りる側の金利
  4. 個人向け国債は、税引前なら物価に勝つが、税引後では負ける
  5. 借りたお金で買えるのは、6つのうち不動産だけ

手段を選ぶ前に、動かせる金額を知る必要があるためです。

まず確かめること

  • 通帳かアプリを開く
  • 5年間使う予定のないお金がいくらあるかを数える
  • その金額をメモしておく
あかり
確かめることは1つだけで十分です。通帳を開いて、5年間使う予定のないお金がいくらあるかを数えてください。そこが出発点で、それが分からないうちは手段を選べません。
あかり
6つのうち不動産だけは、他と性質が違います。自分のお金だけでなく、借入を使えるからです。その仕組みは記事22で詳しく書いています。

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