「インターネットを超える革命」などともてはやされ、ホットワードとなっているブロックチェーンですが、近年はブロックチェーンの問題点や課題点も指摘されるようになりました。

 

この記事では、「ブロックチェーンの問題点や課題点を解消するかもしれない」「ブロックチェーンを超える存在」と言われている、DAG(ダグ)の概要、ブロックチェーンとの比較、DAG(ダグ)が使われている仮想通貨のご紹介をいたします。

そもそもDAG(ダグ)とは?

 

DAG(ダグ)とは?一般的な定義

DAG(ダグ)とは、一般的な定義上、Directed acyclic graph(有向非巡回グラフ)のことを指します。

 

DAG(ダグ)自体のシステム、考え方は仮想通貨だけに限ったものではなく、人工知能領域における深層学習(ディープラーニング)などにも応用されています。

 

DAG(ダグ)を直訳して、定義通りに説明すると、

 

1.有向(進む向きが定められている)であり

2.非巡回(定められた向きを辿っても一周できない)

 

システムということになります。

 

めちゃくちゃわかりやすく図解した例をあげると、このようになります。

 

有向非巡回グラフの図解

(参考)https://mathwords.net/dag

 

詳しくは後述しますが、ブロックチェーンが一本の鎖であるのに対して、DAG(ダグ)は繊維のように複数ががらみあっているイメージです。

 

DAG(ダグ)に関する一般的な定義を確認したので、次からは、DAG(ダグ)を仮想通貨に応用するとどうなるかについて見ていきましょう。

 

DAG(ダグ)とは?DAG(ダグ)系仮想通貨の定義

bitcoinやethereumに代表されるような仮想通貨の大多数では、仮想通貨を支える根幹の技術としてブロックチェーンが用いられていましたが、ブロックチェーンを用いずにDAG(ダグ)を根幹の技術として採用している仮想通貨が有ります。

 

根幹技術にブロックチェーンではなく、DAG(ダグ)を採用している仮想通貨を一般的にDAG(ダグ)系仮想通貨と総称します。

 

具体的には、IOTAやbyteball、NANOなどが挙げられます。

 

DAG(ダグ)とブロックチェーンの違い

仮想通貨の根幹技術としてのDAG(ダグ)とブロックチェーンの違いとはどのようなものなのでしょうか?

 

DAG(ダグ)とブロックチェーンに関するそれぞれの特徴をわかりやすくまとめつつ比較して見ましょう。

 

文章だけだとわかりづらいので、非常にわかりやすい図を参照にして見てください。

 

DAGとブロックチェーンの違い

(参照) https://twitter.com/cococoin_chan/status/946547284635828224

 

ブロックチェーンの特徴3つ

  • 複数の取引が、容量の制限されたブロック内にまとめられる

ブロックチェーンにおいては、各々の取引は複数まとめられて1つのブロックに収納されます。

 

取引の承認作業は、各々の取引ごとにではなく、取引のまとめられたブロックごとに行われます。

 

1つのブロックに収納できるデータの容量にも制限があり、ブロックの作成にも時間を要することから取引に時間がかかる要因となっています。

 

  • 複数の取引がまとめられたブロックが、1つの鎖のように繋がる

ブロックチェーンにおいては、複数の取引がまとめられているブロックが1つの鎖のように繋がっています。

 

一方、鎖状に繋がっているが故に、前のブロックの承認作業が無事に終わるまで、次のブロックの承認作業を行えず、前のブロックが承認されるまでの待ち時間が生じてしまいます。

 

  • 複数の取引がまとめられたブロックごとにマイナーが承認作業

ブロックチェーンは、一般的にPoW(proof of work)という仕組みで承認作業(マイニング)を行なっています。

 

なお、取引を行う人と、承認作業を行う人(マイナー)は別であり、承認作業を行う人は承認に貢献することで報酬を受け取ります。

 

システムの運用、保全のために、承認者に対して報酬を払わなけらばならず、DAG(ダグ)に比べて手数料が高くなってしまいます。

 

また、承認すべき取引が増大すると、取引者と承認者が分かれていることが理由で、承認者が不足してしまい、取引遅延の要因になってしまいます。

 

DAG(ダグ)の特徴3つ

  • ブロックの容量・サイズが決まっておらず、ブロックの生成スピードが早い

ブロックチェーンの場合は、ブロックの容量・サイズが決まっており、ブロックの生成も承認作業に依存しているため遅くなるという特徴がありましたが、DAG(ダグ)の場合はブロックの容量が決まっておらず、ブロックの生成スピードも非常に早いという特徴があります。

 

  • 取引の情報同士が分散化され、多方向、相互に繋がる

ブロックチェーンの場合は、ブロックが1つの鎖状に繋がって存在しているため、前のブロックが承認されていないと次の処理が行えないという承認待ちの状態が生じてしまいますが、DAG(ダグ)の場合だと、取引情報同士が多方向へ、相互に繋がっているために多量の取引を処理することが可能であるという特徴があります。

 

  • 取引ごとに取引者自身が承認作業

ブロックチェーンの場合、取引者と取引の承認者が異なるという特徴がありましたが、DAG(ダグ)の場合は、取引者自らが承認作業を行います。

 

そのため、手数料を払う相手がいないため、手数料はゼロもしくはごく少ない量に抑えることができます。

DAG(ダグ)とブロックチェーンを比較すると

これまで述べたDAG(ダグ)とブロックチェーンの特徴を比較すると下図のようになります。

 

DAG(ダグ) ブロックチェーン
ブロックサイズに制限なし ブロックサイズに制限あり
ブロックの生成が高速 ブロックの生成に時間を要する
取引の承認が高速 取引の承認に時間を要する

 

DAG(ダグ)が解決しうるブロックチェーンの問題点

 

スケーラビリティ問題の解消

DAG(ダグ)を応用した仮想通貨に注目が集まっている理由として、ブロックチェーンに関連するスケーラビリティ問題を解消することが可能なのではないか?という期待が挙げられます。

 

スケーラビリティ問題とはそもそも何なのか、ブロックチェーンに関するスケーラビリティ問題とはどのようなものか、DAG(ダグ)は、ブロックチェーンのスケーラビリティ問題をどのように解決していくのか、簡単に説明します。

 

仮想通貨やブロックチェーンに関連するスケーラビリティ問題の解決には様々な方法が考案されていますが、DAG(ダグ)の応用は、様々な解決方法のうちの1つだと考えてください。

 

スケーラビリティ問題の解消のために考えられている手段に関しては、別記事で詳しく解説します。

 

そもそもスケーラビリティとは?

「スケーラビリティ」という言葉は、一般的に、「システムにおける拡張性・柔軟性」を指します。

 

スケーラビリティが高ければ高いほど、データの容量やユーザーが拡大した場合に、システムが対応できる度合いが高いということになります。

 

仮想通貨・ブロックチェーンにおけるスケーラビリティの問題とは?

仮想通貨・ブロックチェーンにおけるスケーラビリティ問題として大きな論点としては以下の点が挙げられています。

 

  • 取引の遅延、未処理
  • 手数料の増大

 

ブロックチェーンにおいて、ブロックの容量が一定であること、ブロックとブロックが1本の鎖のようになっていること、マイニングというシステムの存在などが要因でスケーラビリティ問題が発生しています。

 

ブロックチェーンにまつわるスケーラビリティ問題を解決しようとするよりも、そもそもブロックチェーンを使わなければいいのではないか?という思想のもとにDAG(ダグ)は活用されています。

DAG(ダグ)に残された課題

 

取引データの容量が重くなる

DAG(ダグ)における課題として取引データの容量が重くなりすぎるという点が挙げられれいます。

 

ビットコインのように、広まっていく中で新たな問題が表象化する可能性もあります。

新しすぎるため、セキュリティが不安な面がある

ブロックチェーンを用いた世界初の開発事例であるビットコインは2009年に誕生し、10年弱の間、様々な技術的な問題に関して議論や検証が行われてきました。

 

一方、DAG(ダグ)に関しては、ビットコインなどに比べると、あまりにも歴史が浅すぎて、実際に実用化してみて初めてわかるような技術的な問題やセキュリティの問題が未検証だという不安要素が指摘されています。

スケーラビリティの他の解決方法との差別化

ブロックチェーン・仮想通貨におけるスケーラビリティ問題の解決手段の1つとして、「ライトニングネットワーク」の活用が挙げられます。

 

ライトニングネットワークの活用によって、高速かつ手数料無料の取引が可能になるので、DAG(ダグ)はどのようにして差別化を図っていくのかというのが今後の成長のためには必要です。

DAG(ダグ)が採用されている仮想通貨/暗号通貨

 

 DAG(ダグ)系仮想通貨 | IOTA

DAG(ダグ)系仮想通貨 | byteball

DAG(ダグ)系仮想通貨 | NANO

 

DAG(ダグ)に関する公式情報まとめ

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